May 10
えーいきなりですが、この13話から第15話までタイトルを変えます。というのも……
- 第13話ブリーフィング日時: 2016年3月31日12時49分
- 第14話ブリーフィング日時: 2016年3月31日20時51分
- 第15話ブリーフィング日時: 2016年4月1日3時28分
と、このラスト3話が24時間以内に立て続けに発生するわけですよ。まさに「最も過酷な1日」。こんなハードスケジュール、内容も密度もアイドルではあり得ない。
そしてこれを書く俺の過酷さも推して知るべし。
さて、出撃前夜のこと。
モロク砂漠のエメリア軍キャンプに、1機の戦闘機が運び込まれた。
「まったく司令部もねちねちうるさいよなぁ……」
「アイツは主犯だってーのに、処分が解けたとたんに俺たちのこと上層部にチクリやがって……」
こともあろうに、シャムロックは先日整備班が自分のRafale Mの整備を怠ったことを上層部に報告していた。
事情が事情だけに整備班への処分は行われなかったものの、彼らは新しい戦闘機の搬入を命じられたのであった。

その機体は……Typhoon。
我々はついにこの日を迎えた。
これよりグレースメリア解放作戦を決行、全軍で首都に入る。
敵はグレースメリア深部に籠城、背水の陣で抵抗を行ってくるはずだ。
最後の戦いだ。必ず勝利し帰還しろ!!
「えーと……どんな感じだ?」
「作戦は6つ。まず1つは西方よりスティールガンナーズ隊が飛行場を制圧する」
「2つ目はドラゴンバスターズと共に北方より市街地へ向かい、議事堂を制圧する」
「第3の任務も北方から。こちらはワーロック隊と共に放送局を奪還する」
「4つ目は南方から湾内へ向かうマリーゴールドを支援する」
「その5は俺たちウィンドホバーと共に中央部の航空部隊を墜とす」
「最後は俺たちアバランチと共にジャミング機を叩きつぶす」
「この内4カ所は取っておかないとまずいからな……」
ふむふむ、とうなずく春香。
「春香、どこから行くよ?」
「飛行場奪えばいろいろ融通効きそうだね」
「じゃお前たちは西から入るんだな。武装はどうするよ?」
「見た感じだと飛行場奪還だけが対空・対地混在か……」
「はいはい、私が対地担当でシャムロックさんが対空担当ですね」
あきれる春香。
「とりあえずそれは飛行場を奪うまでだからな。後はその時で考えようぜ。もう1個対地任務を終えたらXMA6に換えて電子支援機とジャミング機を墜とすというのもアリだな」
全軍が足早に出撃準備を進める。
「おおシャムロックさんよぉ、先日はすまんかったな。Rafaleの整備も終わってるし、新しくTyphoonも来てるぞ。F-15Eの扱いも慣れてきたみたいだし、どれにするよ?」
「そうだな……TyphoonにXMA6で」
「TyphoonはXLAAも積めるけどXMA6でいいのか?」
「ああ。昔XLAAの誘導性の悪さで春香にとっちめられたから」
「そんな過去があったのかよ……」
セルムナ連峰でのF-14Dによる戦果のふがいなさを思い出して笑うシャムロック。
「春香はSODだな?」
「ええ」
「それじゃいつもの……行くか」
「ハルーカ隊……出撃!!」
全機作戦行動を開始、これよりグレースメリアを奪還する!!
「ゴーストアイ、待ったをかけるなら今だぞ」
威勢のいいシャムロック。
「オフクロの頼みでも今のお前たちを止めやしない。全機攻撃態勢に移行、敵を残らず叩き潰せ!」
モロク砂漠の時とは違い、ゴーストアイもシャムロックを後押しする。
「ハルーカ2了解、行くぞ!!」
「俺たちの滑走路を奪い返す。ハルーカ隊、援護を頼む」
スティールガンナーズもやる気満々だ。
「敵戦車予定ポイントに到達。砲撃を開始する」
そしてそれを迎え撃つエストバキア軍の戦車部隊も。
「いくわよ……投下!!」
そして春香のテンションは最高潮だ。
「シャムロック、FOX3!」
爆撃機を狙うシャムロックも、いつも以上の働きを見せる。
「今だ!この先のコーナーまで駆け抜けるぞ!!」
春香の爆撃で最初の壁を突破、スティールガンナーズが波に乗る。
「あそこだ!あそこのトンネルから地下鉄に潜り込むんだ!!」
ドニー・トーチよ、どこへ向かう?
「作戦は順調に進行中。スティールガンナーズ、滑走路に接近」
ゴーストアイもだんだんとテンションが上がってくる。
「地の利ではこっちが上だ。寝ていても道は間違えない」
「バーを抜けたらプリンスストリートを突っ切れ!一番の近道だ!!」
「スティールガンナーズ滑走路に更に接近!行けるぞ!!」
スティールガンナーズの勢いが増していく。
「RPGはないか?持って来いよ!!」
押されていくエストバキア軍。
「投下……効果確認」
春香が敵の地上部隊を殲滅した。しかしまだ戦闘機部隊が残っている。
「FOX2!」
シャムロックも負けじと戦闘機と交戦、ついに全機撃ち落とした。
「敵部隊の全滅を確認、滑走路は奪い返した!」
「グレースメリア空軍基地を奪還した!」
「よくやったぞスティールガンナーズ。この勝利はお前らのものだ」
お互いをたたえ合うシャムロックとスティールガンナーズ。
「作戦続行。助けが必要な奴らはまだいる」
「着陸してSOD補給の後艦隊支援に入ります」
戦闘中に巡洋艦の一部が既にやられていることを知っていた春香は、手早く着陸し湾内へ向かうマリーゴールドの下へ向かった。
「支援攻撃か。まかせとけ」
敵艦隊への攻撃を開始した春香と、航空機への攻撃を開始したシャムロックとスカイキッド。
「マリーゴールド艦長フォードだ。湾内へ向けて艦砲射撃を行う」
「橋の上にも敵がいる。援護しろ」
「まずはその手前の艦隊ね……投下」
手早くSODを投下する春香。
「総員待避!沈むぞ!!」
早速効果が出始めている。
「中央駅周辺を制圧。さあ、旗を取り替えるんだ」
その頃ドラゴンバスターズが駅周辺の敵を全滅させていた。
「城を奪還した。繰り返す、城を奪還した」
……アンタ誰だ?と思う暇は春香にはない。
「ドラゴンバスターズの戦力約40%低下。奴らだけでは無理だ」
しかしドラゴンバスターズの消耗も激しい。
「俺たちの街に……エストバキア、ずいぶん荒っぽいことしてくれたな」
街の変わりように憤るシャムロック。その怒りは航空機に向けられたミサイルとなって表れる。
「橋を壊さないでくれよ春香。この街の誇りだ」
しかし味方に対しては余裕の表情だ。
「海上の敵を殲滅。マリーゴールド、湾内への移動を開始しろ」
艦隊が湾内へ移動を始める。
「攻撃支援だな。スカイキッド了解だ」
「敵を確認した。ハルーカの支援を開始する」
「タリホー、おいしいとこ持ってくぞ」
「エストバキア艦隊の7割を撃破。マリーゴールドは順調に作戦を遂行中」
春香達の勢いは止まらない。
「何かがおかしい……ジャミング機以外にも何かがいる」
アバランチが異変に気づいたようだ。
「影だ!高々度に影だ!!」
ゴーストアイも敵の電子支援機に気づいたようだ。
「レーダー反応多少回復……いいぞ」
アバランチがジャミング機を墜としていく。
「敵艦隊の脅威を完全に排除。ハルーカ隊、いやエメリアのエースに感謝する。第2艦隊旗艦マリーゴールドより全軍、これより本艦は支援攻撃態勢に入る」
湾内を無事制圧した春香達。
「敵ジャミング機全機撃墜。レーダー反応オールクリア」
「これでイーブン……いや、こっちのもんだ!!」
ジャミング機を全部墜としたアバランチのテンションが上がる。
「ドラゴンバスターズの戦力残りわずか。まずい、ハルーカ隊!!」
だがドラゴンバスターズが危機的状況だ。
「後は電子支援機を含む航空部隊と、議事堂および放送局か……」
「この支援能力ならさっさと電子支援機を墜とせそうね。補給せずに行ってもいいよ」
補給よりも戦果を求める春香。例え自分だけでは不利だろうと、バックにいる友軍がいる。
「よし、それじゃ行くか」
「ブルーマックス、敵を見つけた。攻撃支援を開始する」
「こちらブリザード、ハルーカ隊を支援する」
「被弾、被弾!!誰だ、ハルーカという奴か!?」
「レッドバロン、攻撃を開始。ハルーカに負けるなよ」
大量の攻撃に圧倒されていくエストバキアの航空機部隊。
「最後はあの電子支援機ね……行くわよ!!」
アバランチ、ウィンドホバー、スカイキッドが一斉に電子支援機を攻撃する。
「作戦成功。ハルーカ隊、また借りができたな」
「春香、シャムロック、また助けてくれたのね。感謝するわ」
無事電子支援機は墜ちた。
「グレースメリア市中央駅の路線をまっすぐ……3本目のポイントで右へ入って補修用の線路へ……だな」
「操縦してるのは俺だ。それぐらいわからぁ。いいか、この先に資材置き場の小トンネルがあるんだ。その奥の壁は見せかけだ。その向こうには俺たちが掘ったトンネルがある。中央銀行まで後50センチのところまで続いているトンネルがよぉ」
「中央銀行?」
首をかしげる春香。しかし、彼女のレーダーには微弱ながら接近する航空機の反応があった。
「……何か航空機が来る」
急いで飛行場に戻り、XMA6を積み込んだ春香。
一方その頃、トーシャたちシュトリゴン隊がグレースメリアに向かっていた。
「すまないルドミラ……君を幸せにすることはできなかった……」
恐らくこの戦いで散る、そんな不安が後悔の言葉となって出てくる。
「シュトリゴン12、進路250、機器の感度も良好だ。はじめよう」
トーシャがパステルナークの左後方に付く。
「ジェントルマンがこんなに集まるとは……壮観だな」
自信に満ちたパステルナーク。だが、次に出た言葉は意外なものだった。
「全機よく聞け。進路を90に取り戦域を離脱、交戦を避け燃料の限り飛び続けろ。ハルーカ隊とのお遊戯は俺に任せておけ」
「な、何を言ってるんですか少佐!?」
驚く部下たち。
「この空で貴様らが散っても勝利はない。それよりも明日の祖国を頼んだ」
パステルナークは1人で決死の覚悟を背負っているようだ。
「この戦争では色男が死にすぎたからな」
もう色男が死ぬのは自分で最後にしたい、そんな覚悟か。
「待ってください少佐……私たちは……」
問い詰めるトーシャを制するパステルナーク。
「通信システムをシャットダウンする。シュトリゴン隊……ブレイク!!」
「グレースメリアに展開する敵性勢力を排除。作戦成功、首都を取り返したぞ!!」
ゴーストアイのテンションも最高潮だ。
「ついにやった……俺たちの街だ……」
努めて冷静に振る舞うシャムロック。
「ハルーカ……聞こえるか。まだ終わってはいない」
謎の無線が入る。しかもハルーカ隊を名指ししている。
「誰だ!?」
「真の戦争はここからだ!!」
「貴様何者だ!?何を言っている!!」
無線の主と問答するシャムロック。
「前方航空機反応……全機攻撃態勢!!」
春香が先手を取って攻撃指示を出す。
「腐った政治や傷を負った大地ではない。守るべきもの……それは未来だ!!」
名乗ることなくパステルナークが大量のUAVを率いて向かってくる。
「戦闘機だ……速い!!」
「当たらない……正面や背後からでも全然当たらない……」
UAVもパステルナークも、その特異的な機動で春香を翻弄する。
「ミサイル急速接近!複数、複数だ!!避けろ!!!」
パステルナークが大量のミサイルを射出する。春香はそれをなんとかかわす。
パステルナークはものすごい速度で直線的に逃げる。
「チッ、あたらねぇ……」
その機動にはアバランチも手を焼いている。F/A-18FのSAAMでも捉えるのが容易ではないのだ。
「……ESM展開……!?」
春香がパステルナークの異変に気づいた。
「ESM展開中はやや機動力が落ちてる……今なら!!」
春香がESM展開中の隙をついてXMA6を撃ち込んでみる。
手応えアリ。
「戸口で待つ罪にも支配されてやろう。悲運とは……ユリシーズがもたらした避けられぬ運命だ」
被弾したパステルナークがつぶやく。
「そうか……ESM展開中なら少しは当たりやすくなるんだな!FOX1!!」
春香の状況を理解したアバランチがSAAMで狙い撃ちにする。
だがUAVの機銃攻撃が激しく、早々チャンスは訪れない。
「墜としても墜としても補充されるのか……厄介だな……」
ウィンドホバーも手をこまねいている。それでも少しずつではあるがパステルナークにダメージが蓄積されていく。
「マールボルジェが切れたか。だがここからだ」
ついにパステルナークもUAVを維持できなくなったようだ。だが広範囲にミサイルをばらまくADMMは健在だ。
春香はADMMの切れ間とESM展開が重なるチャンスを求め、ひたすらパステルナークを追い続ける。
「左前方に敵機……ロックオン!」
ロックオンを確認した春香はXMA6を6連射し、更に通常ミサイルに切り替えてそれも連射した。
そしてパステルナークと春香が交錯したその時!!

春香のミサイルがパステルナークのCFA-44に最後の一撃を与えた。
「シュトリゴン隊の戦闘空域離脱を確認……勝った……」
墜落していくCFA-44。
「ハルーカ1……最後にお前とやり合えて……よかった……」
パステルナークの最後の通信。いや実際にはその後にもまだ続いていたようだが、春香には関係のない内容だった。
「敵機撃墜を確認。戦争は終わりだ……戦争は終わりだ……」
全てが終わって感慨深いゴーストアイ。
「春香!」
呆然とする春香を、シャムロックの声が現実に引き戻した。
「全ての脅威を排除した。各所で市民が蜂起しているぞ!!」
窮地に立たされていたドラゴンバスターズも、苦戦していたワーロックも、義勇軍となった市民たちに助けられ目標を制圧した。
「俺たちの街への門が開いたぞ!俺たちのハルーカがやりやがったんだ!!」
「できるもんならシャンパンを打ち上げたい。君たちのいる空に向けてな、ハルーカ!!」
地上部隊も首都解放祝賀ムードだ。
「ついにエメリアを取り戻したぞ!!」
「俺たちの故郷だ……」
空軍もテンション最高潮だ。
「長い道のりだったな……春香。さあ、ゴールはこの下にある僕の家だ。女房の手料理をきっと気にいると思う。娘への花束を忘れないでくれ」
シャムロックも家族との再会を楽しみにしながら基地へと向かった。
「……もうすぐまた……ライブだね……」
春香もそうつぶやきながら基地へ向かった。
よくやった。
グレースメリアをついに解放、首都に籠城するエストバキア軍壊滅に成功した。
本作戦の成功で我々の勝利は確実なものとなった。
一部地域に限り未だ敵少数部隊が交戦を続けているが、鎮圧は時間の問題だ。
当局は停戦決議を始めるべく、エストバキア首脳との会議準備を始めた。
よくやった。諸君は後世に語り継がれるであろう歴史を作った。
……ふぅ、やれやれ。
最大の長丁場・グレースメリア解放戦。文書も長丁場か!?そしてこのシリーズもリプレイ部分は後2話。その後はトーシャの心中でも書いてそれからエピローグですかね。
それにしてもCFA-44とUAVの機動は異常。偏差射撃でも当たらない。ESM発動中にQAAMが理想的な攻略法でしょうか。
でも今回はすごく絵になるフィニッシュの瞬間が撮れたぜ。例によって残像がすごいが、今回は超至近距離ということも考えればいい感じ。
しかし、このリプレイを書いていてタリズマンは男のような気がしてきた。というのも、このリプレイでは手料理としたが本来の台詞は「女房のキッシュをきっと気にいると思う」、つまり本来であればキスされるんだと思います。うん。Rezもといレズじゃないんで無難なところで手料理に変更。
May 09
全国のLOST PLANETファンの諸君へ、作戦を令達する。
5月29日発売のLOST PLANET COLONIESの体験会を、5月17日に開催することが発表された。
主な内容はPC版とXbox 360版のクロスプラットホーム対戦や、開発スタッフとのトークセッションだ。
Xbox 360で大ヒットし、PCやPS3でも発売された名作が、パワーアップして360に帰ってくる。
スタッフに質問をぶつけてみるのもいいだろう。
参加方法は以下の通りだ。
まずは体験会の告知サイトにアクセスし、エントリー登録をする。エントリーの締め切りは12日の12時まで、応募者多数であれば抽選となる。
締め切り後はこまめにメールをチェック。当選者には招待通知メールが届くので、これをプリントアウトして欲しい。運転免許証などでもいいが、万全を期するにはやはり招待メールを印刷して持っていくことだ。
あと、当日は招待メールのプリントアウトの他に、カメラやボイスレコーダーなどを用意して欲しい。なんでも参加者にはblogやサイトでレポートして欲しいんだそうだ。
参加者にはレポートページ用の素材の他、記念品としてオリジナルデザインのタンブラーもプレゼントされる。これらを使ってレポートページをより格好良く仕上げて欲しい。
ファン諸君の健闘を祈る。
最後にもう一度、告知サイトのアドレスを挙げる。
告知サイトのアドレスは http://www.capcom.co.jp/lostplanet/colonies/entry_tm360/ だ。エントリーフォームもそこからアクセスできる。
……何?うちのプロデューサー?うちのプロデューサーはFPSの資質が全くと言っていいほどないのと、どっちかというと土日の方が忙しい生活らしく出る暇がないとのことだ(爆)。
P自身のリアルでの地獄の中でも2~3日に1週という牛歩かましていたRafale三浦ですが、やっと体に余裕ができて本格的に進行させられるようにはなったわけですが……
営業1週入れたらブースト発動、その時点でのレベルが……なんと9!!これはオーディションに行かねばなるまい!!

ルーキーズ選んだら圧勝かよ(汗)。

でもブーストLv9ではアピール回数は少ない。うーむ。
実のところ、エースコンバット6のF-22A THE IDOLMASTER HARUKA縛りリプレイを書き始めた先月末からリアルでは地獄の1週間ぶっ通し勤務だったわけですが、それが終わった翌日のこと。
「あ……そう言えば伊織の誕生日明日じゃん」
というわけでいつものようにTest Drive Unlimitedのカスタムチャレンジを作り速攻UP。
ところが……それから2日後、チャレンジの様子を見るためにTDUを起動したところ、「TEST DRIVE サーバーは現在メンテナンス中のためご利用できません。後でもう一度お試しください」と出て結局状況わからず。
それっきり今日までちょくちょく起動はしてるんだけど未だにサーバーにつながりません。
早く復旧しろ!!
先のモロク砂漠におけるハルーカ隊、とりわけシャムロックの暴走はエストバキア軍の内部にも伝わっていた。
「彼女の立場は大丈夫なんだろうか……」
シャムロックの暴走を止められなかったとして何らかの処分が下されるという噂もささやかれる中、シュトリゴン隊の新隊長イリヤ・パステルナークは彼女の立場の心配をしていた。
「知ってるも何も、私は彼女に対抗するために送り込まれたのですよ」
彼の心に、ヴォイチェクと再会した時の記憶が蘇る。
「元は一般人のはずなのに、エメリア軍の士気は今や彼女によって高められているのだからな……」
彼女の何がエメリア軍を支えているのか。彼の興味はそこにあった。
そして、彼は天に祈った。
彼女が危機的状況から解放され、自らと相まみえる日が来るようにと。
その頃エメリア軍司令部では……
「我が軍のエージェントが、先の戦闘中に『サイモン』と呼ばれていた物に関する情報を入手した。それはエストバキアが画策する焦土作戦と関係を密にする物だ」
「ほう?」
「我々はこのまま罪のないグレースメリア市民が抹殺されるのを見過ごすことはできない」
「しかしどうすれば……」
「現在その中心となるであろう物はグレースメリアより北のフォートノートンにあり、グレースメリアに向かっている」
「つまり……それがグレースメリアに運び込まれるのを防がなくてはならない、と?」
「その通りだ。近辺には護衛のための航空戦力が多数配備されている。が……」
「が?」
「あそこはアルマ川の中流に位置し、両端は山となっている。つまり……川に沿って低高度で軍を送り込めば、搬入を阻止することは理論上は可能だ」
「理論上?」
「もちろん、護衛のための地上戦力配備は予想できる。ただ……そこにいる内に搬入を阻止できなければ、グレースメリア市民の命はない」
「なるほど……確かに、グレースメリア市民を守るためにはそれしかない」
「ありがとう」
こうして、大量破壊兵器の破壊計画が着々と進められていた。
「ところで、この作戦に関してだが……」
「何か問題でも?」
「人数が多くなればそれだけ敵に気づかれる可能性も上がる。できるだけ少人数で迅速に遂行していただきたい」
「しかし我々にはあのような渓谷を、極秘にさかのぼって潜入できる空軍部隊は……」
場が重くなる。しばしの沈黙の後、司令が重い口を開いた。
「……やむを得ん、彼女に賭けてみるか……」
「え?」
「ちょっと待て、彼女は昨日……」
謹慎処分になったばかりだ、という声を遮り司令が続ける。
「あの機体の速力、爆撃能力、渓谷でも手早く方向転換できるであろう制動力……手早く殲滅するには彼女の力が必要だ」
「そ、それでは……」
「彼女を呼べ。ついでにあの主犯にも、復帰のチャンスを与えてやろうではないか」
そして……彼女の空への復帰のチャンスは、予想外に早くやってきた。
ハルーカ隊に朗報だ。
大量破壊兵器の触媒となる化学物質が、エストバキア本土より陸上輸送されている。
この触媒は既にグレースメリア郊外に運び込まれており、破壊活動への懸念から現在はグレースメリアの北フォートノートンに隠匿されていると言うことだ。
我々が進軍を再開すれば、敵は即座に触媒をグレースメリアに運び込むだろう。
大量破壊兵器が人口密集地で使用されるようなことになれば、壊滅などという言葉では済まされない、永続的な惨状を生むことになる。
この情報を受け、我々は首都焦土作戦阻止策の提案を行い、先刻阻止計画受諾の報を統合参謀本部より受けた。
我々が提案した焦土作戦阻止計画の内容はいたってシンプルだ。
敵輸送部隊がフォートノートンに駐屯する間に急襲をかけ、部隊ごと全て叩きつぶす。
先手必勝の作戦だ。
敵は輸送車両に触媒を積み込み、いつでもグレースメリアに輸送できる態勢下にある。
本計画の実行は少数の精鋭パイロットの下極秘に行われる。
フォートノートンの渓谷を極低空飛行で突破、レーダーに探知されることなく敵輸送車両を殲滅せよ。
このように高度且つ危険な任務は、遺憾ながらハルーカ隊以外には達成し得ないとの判断を下した。
軍の計らいに応えるよう頑張ってくれ。
「えっ……」
突然の作戦命令に春香は驚いていた。
「ここで驚いている暇はない。早急にハンガーに向かい出撃準備を整えろ」
「は、はい!」
足早にハンガーへ向かう春香とシャムロック。
「よぉ春香、謹慎命令の翌日いきなり出撃命令とは大変だな。機体ならバッチリ整備してあるぜ」
「おい……俺の方は全く手つかずかよ……」
「なんだシャムロック、お前もかよ。まあ身から出たサビってことでRafaleでの出撃は諦めるんだな」
「……いいよ、俺さっさとF-15EにXMA6積んで出る」
「おい、それ対空兵器……」
待遇の差にやさぐれてしまったシャムロック。
「……はぁ……SOD用意して」
ため息をつきながら出撃準備をする春香。
今日のこの任務、頼れるのは自分だけ。でも不安の色を見せないようにしてコックピットに向かった。
ハルーカ1……出撃。
「敵大量破壊兵器の触媒破壊に向かう。高度を下げて侵入しろ。敵の監視塔に発見された時は速やかに施設全体を破壊しろ」
「困った時の神頼みとはよく言ったものだ。ピンチの時にはエース呼ばわり……俺たちは軍のプライベートダンサーじゃない」
「この作戦に失敗すれば、グレースメリアにいるお前の家族にも危害が及ぶ」
「ゴーストアイ、お前もお前だ。よくもまた俺たちと組む気になったな」
気が重くも冷静な春香とは対象に、余裕を見せるシャムロックとゴーストアイ。
「桜のエンブレム……こんなところで何を?」
「ドニー、俺だ。車体を木陰に隠せ。味方にも居場所を知られちゃなんねぇ」
「マクナイト……だよね?何やってるんだろう?……ダメダメ、こんなことに気を取られちゃいけない」
サン・ロマでの戦闘時に妙に突出していたことを思い出しちょっと気になる春香。
「時間がない……春香、加速していくぞ!」
シャムロックもスロットル全開だ。
「アンノウン捕捉!繰り返す、アンノウン捕捉!総員第1種戦闘配置!!」
春香達の姿を確認し、エストバキアの地上部隊が緊急で輸送隊との連絡を試み始める。しかし春香は的確にミサイルとSODを撃ち込む。
「敵監視施設にダメージ」
「ここを突破されたら大事だ!全員収容所に送られるぞ!」
「収容所どころか地獄に送ってあげましょう……」
容赦なくミサイルを撃ち込む春香。
「敵監視施設殲滅完了。ハルーカ隊行くぞ」
あくまで事務的なゴーストアイ。
「ついてるぜ。『お客さん』を危ない目に遭わせずに済みそうだ」
「お客さん?いったい何のことだろう……ダメダメ、集中集中」
妙に気になるマクナイトの動向を必死に振り切る春香。
「敵機が2機!くそっ、レーダーに反応はなかったぞ!」
2つ目の護衛部隊のところにたどり着いた春香。
「急げ、輸送部隊に連絡されたら終わりだ」
焦らず迅速にSODで爆撃する春香。
「こちらからは状況が確認できない。状況を知らせてくれ。何がどうなってるんだ」
突破後単独のミサイル艇にミサイルを撃ち込む春香。
「こんなとこに敵機!?さっきの振動はヤツらの仕業か!!」
3つ目の敵部隊を発見した春香は、再びミサイルとSODの爆撃を開始する。
「途中で遭遇した敵は確実に潰せ。輸送隊に連絡されるとまずい」
それならあんたも攻撃しなさいよ、と突っ込みたくなる春香。
「この一帯は制圧した。次に向かうぞ」
シャムロックも妙に事務的だ。
「いたぞ、触媒の輸送隊だ。アレさえ仕留めれば……」
本隊の下にたどり着いた春香達。護衛の兵器をSODで爆撃し始める。
「急げ!スピードを上げろ!!」
春香の襲撃に輸送車両が動き始める。
「敵の輸送車両は確認できたか?発見次第攻撃を仕掛けろ」
「輸送車両は3台確認、内2台は既に破壊済ですが……」
運良く1台が爆撃を逃れている。
「こいつらコソコソと汚い手で……春香、情けは無用だ!!」
「早くしろ!早く逃げ込め!!」
最後の1台がトンネルに向かっている。
「あの中に入られたら……」
ミサイルの届かないトンネル内に逃げ込まれたら作戦は失敗だ。
恐らくエストバキア軍は自分たちの攻撃を受けない別ルートをあのトンネルの先に用意しているであろう。
それはすなわちグレースメリアの壊滅を意味する。
「お願い……間に合って!!」
一か八か射程ギリギリからSODを投下、更に接近してミサイルも発射する。
そして……トンネルまで後数メートルのところで最後の輸送車両は爆発に巻き込まれた。
「敵輸送車両部隊の破壊を確認。これで汚名返上だな」
「簡単なもんだ。なにしろ僕と春香のハルーカだからな」
「直ちに戦域を離脱、基地へ帰還しろ。作戦成功を喜ぶのは戻ってからだ。」
「パーティーの準備は万端だろうな?口先ばかりのお礼はいらんぞ」
お前ら2人何お気楽になってるのよ、と心の中にどす黒いものがわき上がる春香。
さて、帰り道。
「まだ周辺には敵がいる。帰還するまで気を抜くな」
「ハルーカ2、周囲の敵戦闘機を掃滅する」
「何いきなり真面目になってるのよ。さっきまで私に全部丸投げしていたくせに」
「2人とも……仲間割れしている場合じゃないぞ」
シャムロックは積んでいたXMA6で周囲の敵機を墜とし始める。
「……はぁ……そう言えば私には戦闘機とやり合う武器がない……」
対地兵器のSODを積んでいたので、戦闘機と戦うには不利な春香。
「囮になってくれれば俺が後ろから仕留めてやるぜ?」
もうそれしかない。SODでレーダーを破壊しながら撤退することにする。
「敵戦闘機接近」
「この程度の数……問題ない」
シャムロックはまだ余裕のようだ。
春香は速力で敵のミサイルを突き放す。しかしだんだんとアラートの間隔が短くなってくる。
「警告……レーダーに敵機捕捉」
「くそっ、冗談じゃない」
さらなる増援に、シャムロックも焦り始める。
「敵機接近。警戒せよ」
春香も不安になる。
「新たな敵影を確認。多いぞ……大群だ!」
「楽をさせてはくれないか……よしいいだろう、やってやる!」
シャムロックは吹っ切れたのか、XMA6を更に積極的に撃ち始める。
「逃げてばかりでもしょうがない。よし、敵機をやるんだ!」
その一言を最後に、春香とゴーストアイの通信が切れた。
一方その頃
アバランチ、ウィンドホバー、スカイキッド、そしてスネークピットに緊急の出撃命令が出ていた。
任務内容も全く告げられず、さっさとフォートノートンに向かえとだけ伝えられていた。
「おいおい何だ?」
「明らかに負け戦になりそうだな」
「こりゃ人生最悪の一日になりそうだな」
春香達の極秘出撃を知らない彼らは死を予感していた。
「こちらゴーストアイ。急な出撃命令ですまない。実は……」
「実は?」
首をかしげるスカイキッド。
「昨日の今日であまりにも突然な話なのだが、実はハルーカ隊はグレースメリアに向けて輸送されていた大量破壊兵器の触媒輸送妨害任務を受けていた」
「え?」
彼女たちは謹慎処分中だったんじゃ、と戸惑うウィンドホバー。
「言いたいことはよくわかる。しかし統合参謀本部の判断により、彼女たちを使わなければならないという判断が下った。そして彼女は無事任務を成し遂げた」
「ほう。やるじゃないか」
感心するアバランチ。
「だが……」
「帰り道で敵に襲われてるとでも言いたいのかね?」
先を読み切ったスネークピット。さすが電子支援機だ。
「そうだ。任務の関係上たった2機で潜入していたのだが、20機以上の敵に追われている」
「そうか……よし、俺は行く。昨日の恩に報いてやるんだ」
昨日極限状態から救ってくれた恩があるからと、スネークピットが真っ先に動き出した。
「よし、行くか。」
「いつも助けられてるんだ。たまにはハルーカを助けてやろうぜ」
「俺も乗った」
他の3部隊もフォートノートンへ急行する。
アラートが鳴りやまない……
鳴りやまないアラートが春香の心を不安にさせる。とその時、無線通信が入った。
「ハルーカ隊聞こえるか。助けに来たぞ」
「こちらアバランチ。ハルーカ隊、ツケを返しに来た」
「スカイキッドよりハルーカ隊、パーティーならここで開こう」
「スネークピットだ。利子が付く前に借りを返しに来た」
なんと友軍が助けに来たのだ。
「なるほど……オールスターキャストか。感謝するよ」
「みんな……」
突然の援軍に、それまでこわばっていた春香の顔に涙が浮かぶ。
「ううん……ダメダメ。こんなところで泣いてちゃダメ」
しかしすぐに涙を振り切りHUDを見直す。しかしその表情は先ほどまでとは裏腹にリラックスしていた。
「全機、敵機を叩きのめしてやれ。生き残ってくれよ……」
「了解!ハルーカ1より全機、私の背後を頼む!」
「目標を確認!ハルーカの援護を開始する!!」
「天使とダンスだぜ!!」
「支援攻撃はいつでも可能だ!ハルーカのためだ!!」
それまでの圧倒的不利が、あっという間に覆された。
「ハルーカの援護か。光栄だな!」
「借りたものは返す。ミサイル発射!!」
友軍が次々と敵機を撃ち落としていく。
「……後方の敵機が急に反転……今なら……」
自分も負けていられないと、敵機の反転に自らも追随し通常ミサイルで果敢に挑む春香。
「ハルーカ2、ミサイル発射!!」
「敵がミサイルを撃った!!」
エメリア軍の突然の反撃に、エストバキア軍に焦りの色が浮かぶ。
「甘く見るなよ。空で容赦はしない」
「了解だハルーカ1、まかせとけ」
「敵を確認した。ハルーカの支援を開始する」
「こちらブリザード。ハルーカ隊を支援する」
春香の支援要請も、戦況と共に攻撃へシフトされていく。
「敵性勢力の脅威約40%に減少」
「一気にたたもう」
更に波に乗る。
「敵性勢力ほぼ壊滅。そのまま行け」
「最後の1機……全軍一斉攻撃!!」
全機が最後まで残っていたF-15Eをロックオン、一斉にミサイルを発射した。
四方八方からミサイル攻撃を受け大爆発する、最後のF-15E。
「敵戦闘機部隊を殲滅した。よくやったぞ」
「これで借りは返せたかな、ハルーカ隊?」
「アバランチ、さっきケツに付かれたのを助けたよな。また借金生活だぞ」
「こちらこそ2機目のタイフーン撃墜を手助けさせてもらったぞ」
妙にアバランチと撃墜数を競い合うシャムロック。
「少しは春香を見習え。アイツは誰にも借金をしたことがない」
両者をいさめながら笑うスネークピット。
「またエメリアを救ったな、ハルーカ隊。やっぱりお前たちがいないとな」
ウィンドホバーも春香のことを絶大なまでに信頼している。
「全機帰還しろ。今度こそグレースメリアだ」
ゴーストアイに続き全機がモロク砂漠に向けて帰還する。
「シャムロック……」
「なんだ?恨み節か?」
「違うの……ありがとう。多分帰り道こうなるんじゃないかって思ってたの。作戦を受けた時に示された地図にも航空機がたくさん出ていたから……」
今ならシャムロックがXMA6を積んでいた意味が理解できる。そんな彼女の本心だった。
「俺もその地図に載ってた航空機部隊には気づいてたよ」
それまでのわだかまりが嘘のように笑い合う2人だった。
作戦は成功だ。
大量破壊兵器の触媒を破壊、グレースメリアに対する焦土作戦計画の脅威を回避した。
本作戦の成功によりハルーカ隊に対する謹慎処分を正式に解除、今後はこれまで通り任務に当たってもらう。
戦争終結は目前だ。全軍による前進を再開し、グレースメリア解放へ向かう。
「よぉ春香、お前にシケた面は似合わねぇ。ライブの時みたいに笑顔で行こうぜ」
正式に戦列に復帰した彼女たちを励ます友軍たち。
その夜、彼女は自室で携帯から事務所にメッセージを送っていた。
皆さん元気ですか。春香です。
もうグレースメリアは目の前です。
みんなで交わした約束……グレースメリアを解放し、戦争が終わったらライブを開こうという話、実現できそうです。
その日まで、私、精一杯戦います。
そして「歌って踊って空戦もできるアイドル」になって帰ってきます。
それとやよいちゃんへ。遅くなったけど……誕生日おめでとう。
「ふぅ……これでよし、と」
昨日送れなかったメッセージを送り、春香は穏やかな気持ちで眠りについた。
一方その頃……
「そうか……」
フォートノートンに駐留していた大量破壊兵器の触媒を輸送していた部隊が全滅したとの報を受け、パステルナークは不敵な笑みを浮かべていた。
「隊長?」
「噂では処分中の彼女がやってくれて、そのまま処分はどこへやら……らしいし、近いな……」
来るべき春香との激突の時を心待ちにしていた。
「俺と当たる前に墜ちるんじゃないぞ、ハルーカ1……」
……ああ……
短いミッションなのに文字に起こしたらここまで長くなるとは。回を追う毎に密度が濃くなっているような気がしてならない。